パレスチナ自治区ガザ地区の行政当局は21日、燃料不足と絶望的な人道状況により、
下水を処理せずそのまま海に放出すると発表した。
ガザ市のニザール・ヒジャージ(Nizar Hejazi)市長は、ガザ地区内の各自治体を代表して声明を出し、
下水処理施設に燃料を提供できないことを理由に「海岸を全面的に閉鎖して汚水を海に流す」方針を示した。
ただし、これ以外の汚染に関する集団的処罰は引き続き科されるとしている。
この声明でヒジャージ市長は「ガザ地区内の市町村における非常事態を宣言」するとともに、
行政サービスが通常の半分まで縮小される可能性も示唆した。
ガザ地区では先週、唯一の発電所が燃料不足のため操業を停止。
必要な電力は全て輸入に頼らざるを得ない状況で、
ガザ住民には現在1日数時間しか電力供給が行われていない。
イスラエルは10年以上にわたってガザ地区の封鎖を続けており、
エジプトも近年ガザ地区に接する境界の大部分を閉鎖。両国はいずれも安全保障上の措置だと主張している。
21日にはエジプトとの境にあるラファ(Rafah)検問所が人道目的に限って開門されたが、
今年に入ってこれが2度目で、往来が認められるのは4日間のみだという。(c)AFP
画像:パレスチナ自治区ガザ地区の発電所近くを流れる下水
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AFP
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