原発事故の影響で医療機関が減った東京電力福島第一原発の周辺の医療体制を充実させるため、２４時間体制で患者を受け入れる新しい病院の診療が、２３日から福島県富岡町で始まりました。
２３日から富岡町で新たに診療を始めたのは「ふたば医療センター附属病院」で、午前９時から受け付けが始まりました。
福島第一原発が立地する双葉郡には原発事故により２４時間体制で手術や入院に対応できる病院がなくなったため、福島県が整備しました。
病院は２階建てで、３０床のベッドを備え、救急科と内科の２つの診療科があり、合わせて２１人の医師が交代で勤務します。
高度な治療が必要な場合にヘリコプターで専門の病院に搬送するためのヘリポートも整備されています。
訪問での診療や看護のほか、健康講座などにも取り組むことにしていて、避難先から戻って暮らす人たちを医療面で支える役割が期待されています。
また、福島第一原発から１０キロほどの距離にあるため廃炉作業でのけが人の治療を行うなど、復興関係の医療の拠点にも位置づけられています。
ふたば医療センター付属病院の田勢長一郎病院長は「地域住民や作業員の人たちの安心安全を医療の面でサポートしていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180423/k10011414071000.html
