知事選（八月十日告示、二十七日投開票）の告示まで、あと一カ月に迫った。四月までに立候補を表明した無所属現職の橋本昌知事（７１）、無所属新人で元経済産業省職員の大井川和彦さん（５３）＝自民推薦＝に加え、
六月二十六日には無所属新人でＮＰＯ法人理事長の鶴田真子美（まこみ）さん（５２）が名乗りを上げた。現役で全国最多の七選を目指す橋本知事に、新人二人が挑む構図になっている。 （酒井健）
六月二十二日の推薦団体代表者会議で、選挙対策本部を立ち上げた橋本陣営。連合茨城や県建設業協会、県市長会など推薦団体は「七百近くに達している」（陣営幹部）といい、支持基盤となる各種団体の下部組織や個々の会員への浸透を急ピッチで進めている。
公務との兼ね合いで、活動は週末が中心。七日に結城市、八日に常総市、九日にはつくば、土浦両市で集会を開いた。十六日には水戸市内で総決起大会を開く。
県内各地の駅立ちや、時局講演会など自民党の催しを通じてアピールを重ねてきた大井川陣営は、六月二十六、二十七の両日、党所属の国会議員と市町村議会議員の懇談会を水戸市内で開き、組織の結束を固めた。
大井川さんが現役世代であることを踏まえ「若い人に分かってもらい、投票に来てもらえれば、有利になる」と県連幹部は期待する。十五日には笠間市内で「千人集会」と題した大規模集会を予定している。
「動物愛護活動をしていると、貧困やＤＶ、障害など、必ず人間の問題に行き当たる」と、会見で政治を志す理由を述べた鶴田さんは現時点で、東海第二原発（東海村）再稼働への反対姿勢を明確にする唯一の立候補予定者。
会見では「一市民として、超党派で政策に共感してくれる人を募りたい」。陣営幹部は「福島第一原発事故の検証も終わっていない。無党派層も含め、県の野党共闘の形を作りたい」と取材に述べた。
共産党県委員会は「鶴田さんへの推薦などの支援を協議している」。公明党県本部は「保守系の立候補予定者二人の今後の公約を検討したい」。民進党県連は八日に自主投票を決めた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201707/CK2017071002000144.html
