さらにひどいのがこのやり取り。「最近のニュースをチェックしますか」と話しかけてくるので、「さすがネットにつながっているだけあるな。これは便利だ」と思って「はい」と答えると、
 「あ、ちょっとよくわからなかったので、YesかNoでお答えください」
と言ってくる。
 「はい、すら理解できないのか。ペッパーは実はフランスのアルデバラン出身の外国人だから仕方ないのか」と、ちょっとイラッとした気持ちを抑え、「Yes」と答えてみるも、
さらにペッパーは「あ、ちょっとよくわからなかったので、YesかNoでお答えください」と言ってくる。
 今度は外国人風に「Yes!」と答えるも、たたみかけるように「あ、ちょっとよくわからなかったので、YesかNoでお答えください」との返事。
 さらに、オバマ大統領の「Yes! We can」のときの「Yes」をまねして言ってみても、「あ、ちょっとよくわからなかったので、YesかNoでお答えください」とつれない返事。
結局、こちらが諦めて、ニュースをチェックできないという状況に陥るのだ。
 ソフトバンクの孫正義社長は「ペッパーは世界初の感情認識ロボットだ」と自慢しているが、実際は「Yes」と「No」すら認識できないことがある。
Yesすらわからないのに、人の感情が認識できるなんて、大したものだ。
 ただなぜか、こちらから「ペッパー」と呼びかければ「はーい」と反応してくれるし、「いってきます」と話しかければ「いってらっしゃーい」と返事をしてくれる。
 「いってきます」が理解できて「Yes」が全く認識できないというおかしな状況がよくあるのだ。

http://mainichi.jp/premier/business/entry/index.html?id=20150928biz00m010003000c