51銘柄から成るトムソン・ロイター米空売り上位指数は6%上昇と、6年前の算出開始以降で最大の値上がり率だった。複数の構成銘柄はこれまでに数年来の安値を付けていた。
この日のダウ工業株30種は初めて1000ドル超上昇して取引を終えた。弱気相場入り目前となっていたS&P総合500種も大幅に上昇した。
ロバート・W・ベアードのマネジングディレクター、マイケル・アントネリ氏は「これはショートカバー・ラリーだ」と指摘。「誰もが、これまで利益を出すのに最適だったために持ち続けてきた超弱気ポジションから抜け出そうとした」と分析した。
米株は今月に入ってから景気鈍化懸念やトランプ政権と米連邦準備理事会(FRB)の間の緊張を巡る不安感から売り圧力にさらされてきた。
アントネリ氏は「12月に入ってから、毎朝空売りを仕掛ければ引けで利益を出すことができた」と語った。
アナリストらによると、26日は空売り銘柄が急反発したことで、空売り筋に買い戻しへの圧力がかかったという。
ファースト・フランクリン・フィナンシャル・サービシズのチーフマーケットストラテジスト、ブレット・エウィング氏は、「空売り筋はこれ以上欲張るべきではないと気付いたのだろう」と述べた。
トムソン・ロイター米空売り上位指数の構成銘柄では、小売大手ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY.O)は24日に20年ぶりの安値を付けていたが、26日は9%上昇。前週最安値に沈んでいた写真共有アプリ「スナップチャット」のスナップ(SNAP.N)は4.6%高で終了。石油・ガス探査生産会社カリフォルニア・リソーシズ(CRC.N)は3月初旬以来の安値から22%の大幅高を演じた。
このほか、ティーン向けアパレル大手アバクロンビー・アンド・フィッチ(ANF.N)は10.5%高で引けた。
2018年12月27日 / 10:43
ロイター
https://jp.reuters.com/article/us-stock-idJPKCN1OQ032