何から書こうか迷ったけど眩暈から書いていきます

この曲は林檎らしい音使い、譜割りが存分に出てきます
イントロのピアノもメロディーもベースラインもクロマティックアプローチが頻発します。

イントロからAメロまで、コード進行は

Cm F Csus4

という結構変則的なやつです
(正直聞き取れなかったのでカンニングしました。なんか違う気もしますが…
Csus4のとこはGmにすれば進行的にはベーシックなものになります)

べースラインはアプローチノートで半音階がたっぷりあります。
半音階で下からなぞるヌメッとした印象と
裏拍の軽いノリも同居するベースラインです。
ジトッとしてるけど重くない、この曲の印象はベースラインによる所が大きいのでは。

歌いだしの瞬間からこの曲のノリが決定します
「あたしが」の「あ」「た」は16分音符の裏拍です
ここが単に表拍に来てたらこの曲の印象は全然違うものになるでしょう。
林檎はアレンジがラテン調じゃなくてもラテンフィールを纏った曲を作ることが
まあまああると思うのですが、眩暈もその一例かなと。

Aメロについて思う所としては、「あたしが」で大胆に1オクターブ上下して朗々と、
「こんなメロディーを」で素早く半音階、という
時間軸的な疎密と、音程的な疎密を
こんな数小節で自由自在に行ったり来たりする、というのはなかなかできることじゃないです。
ジャズのインプロビゼーション的なメロディーとも取れます。